#2、謎の転入生。

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「ゆ……祐一先輩?!!//」 静かな声の主に気が付くと 驚いてしまい 「……ど…どうしてこ…?!!」 「…………シッ」 大きな声が出てしまって…静かに。と人差し指を口元に押しあてられる。 「俺は本を読みに来ていただけだ…他意はない…」 そして優しく微笑み返され 「……そうなん…ですか…//」 整った綺麗な顔に思わず見とれていると… 「…………おい…まさか俺の存在を忘れてんじゃねぇだろな……?」 と背後から不機嫌な声が聞こえる。 (………あ…) と思ったのも束の間 「…ん?狗谷もいたのか……気付かなかった…」 悪気なく言う祐一に対し 「………お前……本の読み過ぎで目がおかしくなったか…?」 睨みを効かせた赤い目が祐一を捕らえ… 「……いや?むしろお前は本を読んだ方がいいと思うが………?」 「……あぁん?」 静かに睨み合う両者が怖い………。 いたたまれなくなった珠紀は 「…あ、ね…ねぇ!早く教室にコレを置きに戻ろうよ!遼!!」 精一杯の笑顔を浮かべて遼に言って 「それじゃ祐一先輩!また後でお逢いしましょう」 と図書室を後にしようとしたところ…… 「……待て。」 再び静かな声に呼び止められる。 「……な……なんですか……?」 「お前に重たい物を持たせる訳にはいかない。俺も手伝おう…」 「……………え?!」 と珠紀の隙をつき 本を数冊抜き取った。
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