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そして……時間は流れて放課後───。
言われた通りに屋上に集まる先程の面々と+α
…転入生の姿があった。
転入生の姿を目の当たりにした真弘は…
「し………慎司……?」
「………なんですか?真弘先輩?」
「………冗談……だよな?」
「……何がですか?」
「だって………こいつ……………男じゃねぇえぇか!!!」
泣き声にも似た真弘の声は
部活の部員達しかいないグランドにへと谺して虚しく響き渡ったのだった────。
ガクリと崩れ落ちる真弘に
戸惑いが隠せない転入生───。
「…………あ…あの」
気まずそうに…尚且つ助けてほしそうに
冷静且つ呆れた視線を真弘に送る珠紀達に目を向ける転入生に気付き…
「…ほっておけばいい…自業自得だ…」
祐一が優しく話掛け
「……ふははっ…残念でしたねぇ?真弘先輩?」
拓磨が嫌味たらしく真弘の肩を叩き
「………フン……バカめ…」
遼が容赦ない言葉を放ち
「あ……えと…大丈夫?ごめんね…?来てもらったのに…」
と転入生を気遣う珠紀。
だが───
(あれ…………?この子……)
不思議な感覚を胸に抱き…
(ううん……気のせい……よね……)
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