#3、黒宗 秋。

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今日は学校が休日の為 朝から宇賀谷家に集まっていた───。 「あーーーっ!!たぁくまぁあぁ!!俺の餅取りやがったなぁあぁ?!!」 「取ってませんよ!人のせいにすんのも、いい加減にして下さいよ!真弘先輩っ!!」 「だったら、誰が俺の餅を取ったっつーんだよ?!」 「知りませんよ!案外、近くに居るんじゃないんですか!?」 「あぁん?!近くに居るっつったら……」 「………もきゅ?モチ…うまぁー♪」 『「く……」 「お………」 「クリスタルガイィイィ!!!」 「尾崎ぃいい!!!」』 「ニーーッ?!!」 「待ちやがれクリスタルガイーーィッ!!!」 ………………………。 「やれやれ…餅の一つや二つくらいで騒ぐとは…」 「………チッ…うるせぇ…」 「ちょっと!拓磨先輩!真弘先輩!そんなに暴れちゃダメですよ!!」 朝から美鶴と珠紀が餅を作ったらしく……皆で食べる事になったのだが… 取っただ、取ってないだで騒ぐ真弘。 それに振り回される拓磨と 真弘の餅を盗んだ真犯人のオサキ狐のおーちゃん。 そして、離れた場所で ゆったりとお茶を呑む卓に 苛々した態度を隠そうとしない不機嫌な遼……。 真弘と拓磨を止めに入る慎司に……… 「………っと…狐邑くんは、この騒ぎの中よく眠れますね……」 「…………どうなってんだ…こいつの耳は…」 「さぁ……?どうなってるんでしょうか?気になりますね……」 自分に視線が集まってるのも気にせず、眠りにつく祐一………。 相変わらずの皆だ。 「いい加減にしなさい!!二人とも!!!」 珠紀の怒声にピタリと動きが止まり 「さすが…我、玉依姫の力は偉大ですね…」 「………フン…アホくせぇ…」 「さすが珠紀先輩です!」 おー。と三人の歓声を浴びながら珠紀は続けて二人を叱る。 「おーちゃんをイジメないでよ!」 「おいおいおい…ちょっと待て珠紀!元はと言えばコイツが悪ィんじゃねぇか!!」 「……はぁー……なんか、どうでも良くなってきた…」 珠紀のお決まりの言葉に 抗議する真弘と呆れる拓磨……。 本当に何も変わらない日常────。
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