#3、黒宗 秋。

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学校に着き、慎司と秋に別れを告げて 自分達の教室にへと向かう拓磨と珠紀───。 そんな最中… 「…どう思う?」 「……え?」 拓磨のいきなりの問い掛けに素早く反応出来ず 気の抜けた返事をしてしまった………。 「……………はぁ」 と軽く溜め息をつき 「あいつだよ…黒宗 秋」 「…………あぁ…」 「お前…大丈夫か? 昨日から心、ここにあらずって感じだぜ?」 「…へ……平気だよ?…」 拓磨の問いに思わず苦笑いを浮かべるも、どうしても完全に平気なフリなど出来るはずも無く… 「………あんま無理すんなよ?」 拓磨の気遣いが何故か胸を締め付けた……。 だが、それを押し隠し、先程聞かれた問いをゆっくり答えていく…………。 「…秋くんは………よく…分かんない…かな……」 これが………頭を回転させて出た答えだった…。 他意はない。 本当にそのままの意味となった…………。 「………ま、そうだよな…」 拓磨も困った感じに頭を掻く─────。 誰に聞けばいい────? 彼の事を誰に聞けば助かるのか… それが分からない───────。 彼が持つ不思議な力── まだまだ調べる事があるはずなのに 何故だろう─── 誰も探ろうとはしない気がした─────。 自分の身は自分で守れ───。 そう言われている気にもなった───────。 黒宗 秋。 いずれ彼に飲み込まれてしまう──── そんな恐怖に珠紀は支配されていた─────────。
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