#3、黒宗 秋。

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そんな少し違和感を感じながら、静かな時はあっという間に過ぎ… 皆は自分の教室にへと戻って行く── しかし 珠紀は拓磨の腕を取り 小さく囁いた… 「………一人にならないで…」 「…………え?」 拓磨は不思議そうな顔をして珠紀を見つめたが 珠紀はすぐに階段を降りて行ってしまった──。 一人にならないで─── この先、何かが起きる事を きっと…珠紀だけは予測していたのだろう…… 珠紀の様子がおかしい事には気付いていた……。 だが、その理由が分からないから見て見ぬフリをしていたが………… ここは一度帰ったら大蛇さんに相談しよう… と拓磨は強く思い続けて階段を降りて行った……。 不穏な足音は一つ、また一つと近付いているのを… 守護者の面々はまだ誰も気付く事は無かった─────。 ─大蛇家─ RRR……RRR… 学校が終わりの時間の事。 聞き慣れた電話音が鳴り響いた。 「………はい、大蛇ですが…」 『あ、俺っス…鬼崎です』 「おや……鬼崎くんから電話とは珍しいですね……どうか…しましたか?」 『実は頼みたい事がありまして……』 「………頼み……事ですか?」 『………はい。実は──』 拓磨のいつになく真剣な声を聞き卓も拓磨の言葉に集中する………。 そして…… 「……ふふ、そんな御用でしたらお安いものですよ」 やんわりとした口調で言うと 『………本当っスか?!有難うございます。じゃ、また明日に…』 「……えぇ。それでは、また明日。お待ちしていますよ」 それから電話はガチャリと切れ無心音に切り替わる。 「…………不安になる事はありません。私達は……あなたの味方なのですから…」 この場には居ないが 我が、玉依姫に捧げる言葉を呟いた。 皆が傍にいる──。 そして、何も知らない玉依姫の珠紀は スヤスヤと眠りについていた───。 まさか自分が寝ている間に とある事が繰り広げられているとも知らずに─────。 ★#3、END★
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