#3.5、居場所。

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「おい、拓磨! これは、こんな感じでいいのか?」 「あ、それは…っ!」 真弘先輩の呼び声に急いで傍に行く。 生憎、俺の提案を却下する人はいなくて………。 簡単に受け入れられた。 むしろ……… 皆が同じ事を考えていたらしい………………。 「しかし……たまには、こう言うのも、悪くはないな…」 「そうですね。こう…守護者の私達が集まり、何かをする事は本当に久々な気もしますね。」 祐一先輩と大蛇さんには細かい作業を頼み、手際のいい二人は着々と片付けていく。 そんな中──────。 「……おい、鴉取…それは、そうじゃねぇだろ?」 「は?!違うのか!?」 「あぁあ!真弘先輩っ!それは、そうじゃなくて、ですね!!」 ドジで、自分勝手な真弘先輩は俺の話も聞かず、好き勝手に手を動かし 完全に間違った方に進んでしまった…。 「た、拓磨!!言っとくが、俺のせいじゃないからな?!!」 「……ハッ…完全にてめぇのせいだろが…バカかお前は?」 「元はと言えば狗谷が!」 「言い合いはいいですから、作業に集中してくださいよ!!!」 ダンッと激しい音を立て 真弘先輩と狗谷の間に無意識に怒声を向けてしまった。 『わ…………悪ィ……』 珍しく俺の怒りに満ちた姿を見て 大人しく謝罪の言葉を紡ぐ真弘先輩と狗谷の両者。 そんな俺らの様子を見ていた───── 「………まったく…簡単な作業もちゃんと出来ないとは………守護者として、恥ずかしいですね」 「……………人の話を聞いていない先輩達が悪いんですよ…」 「………それにしても…拓磨があそこまで怒るとは…珍しいな……」 祐一先輩の言葉に慎司と大蛇さんは声を揃えて 『……確かに。』 そう小さく呟いたのだった……。 .
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