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「まったく……この前は散々だったぜ…」
あれから翌日の朝。
今日は真弘も
登校組の仲間入りをして学校に向かっている。
「アレは真弘先輩が悪いんでしょーが……。」
真弘の言葉に拓磨が呆れながらに返事をし
「何?!元はと言えば珠紀のせぃじゃねーか?」
「ちょっと!真弘先輩達が余計な事言わなければ何も起きなかったんですよ!」
「余計な事ってなんだよ?俺様は真実を言っただけじゃねーか?」
珠紀と真弘の言い合いが嫌でも耳に入ってくる拓磨にとって今日の登校は
気が重い。
(まったく……静かにしてくれってんだ……)
そんなこんなで溜め息を吐きながら呆れていると
「おはようございます。先輩♪」
元気で愛らしい声を掛けられ
振り向くと
「あ、慎司くん…おはよう」
「おはようございます。珠紀先輩。朝から揉め事ですか?」
慎司が困ったような顔を浮かべ首を傾げると
「ちげぇーって!珠紀がよ!」
「真弘先輩がじゃないですか!!」
再び
わーわーと言い始めた2人をよそに
「ずっとこの調子だ…」
「あぁ…昨日の……」
拓磨と慎司は
言い争いを始める2人を見て
「はぁーーー……」
揃って静かに溜め息を零すのだった…………。
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