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* * *
天上に広がる空を眺める。
肌を刺す風は心まで空虚にした。
ふたりは揃って手すりにうなだれる。
A二棟。
いつの間にか、その屋上にたどり着いていた。
「収穫は?」 と無二。
「ねぇし、つーか三年なんかもうほとんどいなかったぞ」
「無駄足か……チッ」
「完全に蛇足の奴に言われたかねぇよ、チッって何だよ」
一抹の無言の後、ため息が唱和する。
「どうすんだよ、唯一ちゃんのこと。このままじゃシャレ抜きでバレンタインにムニ味チョコだし」
「……残すなよ」
「そんなもん遺すなよ」
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