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鍵を手に入れ、旅の終わりに向かい歩き始めて百年を数回越えた頃、ようやく座標の示す地点が見える場所まで辿り着いた。
座標の指す位置には屹立する巨大な建造物が見えた。
その周りに無秩序な混乱は見らない。
近くに進むにつれその大きさが馬鹿げたものだと実感できた。
さらに近づくと外壁にうっすらと巨大な文字――『満藤電重工』と書かれていることに気付いた。
この文字が男の幽かな記憶を震わせたのか、何故かわからないが口元に笑みが浮かんでいた。
彼は歩みを速め、満藤電重工へと進んだ。
その巨大な建造物の足元へ来ると、入り口を探し、見つけると無理矢理こじ開け、中へ侵入した。
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