ファーストコンタクト

5/6
前へ
/14ページ
次へ
 ヴァジュラは僕らを視中に捉えたと同時に加速した。いつもの事だけど早い。アンリのヤタガラスが放ったレーザーがヴァジュラの脚に当たり、爆発。ヴァジュラの動きは止まる。その時、僕は零距離を取っていて、頭に神斬りクレイモアを振り下ろした。 「うわッ、と…」 ヴァジュラは怒りを現にし、自分の体に落雷を落とし、帯電する。僕はその瞬間にバックステップで距離を取ってかわした。 「来るよ、アンリ、避けて」 僕は帯電したままヴァジュラが突進を繰り出す事を予測して、アンリに指示を出す。しかし返事が返って来ない。嫌な予感がして振り返ると、そこには雪の上に倒れているアンリの姿が。視界を再び前に戻すと、案の定、ヴァジュラが電撃を帯びた体で突進してきていた。 「くそ、こりゃピンチかな」 回避は出来たが、回避してしまうと倒れているアンリに突撃してしまう。それだけは絶対に避けなくては。 「がぁッ!?」 ヴァジュラの突進を神斬りクレイモアを盾して防ごうとしたが、あまり効果は無く、高圧の電流と共に僕の体は簡単に吹き飛んだ。空中でヴァジュラの動きが止まったことに安心して、僕は雪の上に転がった。
/14ページ

最初のコメントを投稿しよう!

7人が本棚に入れています
本棚に追加