1.ルーク

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それから数日後、俺はまたルーク逹と仕事をするようになった。前回のミッションを通して心強いと思ってくれたらしく怪盗団に入らないかと誘われている。悪くない話だが将来を左右する重大な選択だ。俺は少し迷っていた。そんな時に「とりあえずもう1回一緒に仕事しよう。」と言われ、今に至るというわけだ。 さて、今回のターゲットはズバリ絵画だ。大手企業社長、ジェームズ=ロナウドが所持する『破滅』と『誕生』という2つの油絵。それがあるのは彼の会社、ハピネス社本社ビルの最上階、社長室の壁だ。 今回はセキュリティ突破に少し工夫をしてみた。まず付近一帯を送電線の不具合に見立てて停電にする。すると自家発電に切り替わるのだが、その瞬間セキュリティシステムに隙が生まれる。その隙にこちらでコントロール権を奪うと…。口で言うと簡単だがそれなりに難しいんだぞ? これであとは自由に動ける……とはならなかった。セキュリティの根幹をなすコンピューターが3つあったのだ。俺がクラッキングできたのは2つのみ。今からクラッキングすれば即効バレて2分で警察が来るだろう。 仕方がない。また俺も同行して障害がある度に解除していくしかないな。
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