始まり

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神社を出てから、私は森で迷ってしまった。 「なんで獣道しかないんだよ…」 半分涙目なのは秘密だ。 「くそう……歩きづらすぎるだろ……」 そう思ってた矢先。 「あなたは食べていい人間なのかー?」 後ろからやけに軽い発言。 「食べるって、駄目じゃないかなぁ。私不味いよ?」 振り返るとそこには闇が一つ。 「でもルーミアはお腹空いたのだー!」 その直後、かなりの速さで襲いかかってくる闇の塊。 「ちょ、(これが人外ってやつなのか?)待った!」 その発言が幸となったのか、寸前で停止したルーミア。 「私は美味しくないけど」 鞄から板チョコを取り出して 「これは美味しいから、これで我慢、な?」 「むー、美味しくなかったら食べるからなー?」 闇の中から手が伸びてきてチョコレートを持っていく 後に 「まぁ、美味しくなかったら食べていいけどさ。美味しいから大丈夫だし。」 と主人公は語ったらしい 「甘くて、美味しい」 こちらはこちらで普通な返事である。 「そういえば、ルーミア、さん?」 「何なのだー?」 「人が居る場所、わかる?」 「わかるよー、案内してあげるのだ」 「ありがとう。あ、私は、慾織。よろしく、ルーミア」 「よろしくなのだー」 のんびりで食欲が中心の妖怪とマイペースな主人公は案外相性がいいのかもしれない そして、ルーミアの口調が安定しないけど、そこはまぁ許してください
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