プロローグ

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「あれ?皆どうしたの・・・?」 時が止まったのか、私がおかしくなったのか、わからずに、ひたすら声を出して皆に呼びかける。 「そうだ、時間は?」 11:59:59 見事に2009年の最後の瞬間に時が止まっていた。 「なぜ、こんなことがあるはずない」 『普通はそう考えるわよねぇ。』 どこからか女の声が聞こえる 『でも、貴方は分かっているはずよ。これが現実だってコト。』 嫌な見たことない映像が脳裏をかすめる。 『普通の人間ならよかったのにね。クスクス』 「やめて…それ以上思い出させないで」 耳を塞いでも頭に響く声。 『貴方はこの時間を何度も経験しているのだから。さぁ、自分のことが知りたいなら…』 目の前の空間が歪んで裂ける。 『こちらにきなさい。』 私は… 「…友紀」 ふと友紀の方を見る そこには動かず静止したままの親友が居る。 《初めてじゃないんだぜ?》 その言葉の意味がもしかしたら分かるかもしれない。 私はその《スキマ》へと足を踏み入れた。 恐らく戻ってこれないだろうと察しながら。 『ようこそ、幻想郷へ』
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