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そして俺は
勢いよくキッチンのドアを開く!!!
バーン!!!
「虎ぁああああああっ!!!!」
って、うわぁああっ!!??
なんとテーブルの上には
サラダ、スープ、ベーコンエッグ、トーストなどの
豪華な朝食が並べられていた。
すると、案の定ソファーにうつ伏せになっていた虎が
ダルそうに顔を上げて俺に言う。
「あ~、紅。
起きたの~?」
「お、起きたも何も…
この朝ごはん、あのエプロンの女の人が作ったの?」
「んあー、そゆこと。
お前、ちゃんとお礼言っとけよ~?」
「えっ……」
すると、キッチンに立っていた女の人は笑顔で俺に言う。
「さぁ、出来立てのうちに、貴方も召し上がれ~」
「……あ、ありがとうございます……」
ていうか、この女の人が『裸エプロン』じゃなければ、いたって普通の光景なのになぁ………
俺は、小声で俺に言う。
「虎…なんで、あの人は『あんな格好』してるわけ…?」
すると、虎は一言。
「なんか、俺が頼んだら、すんなりやってくれた」
「へ、へぇ…
そこまで虎のいうコトを聞いてくれるなんて…
もしかしてあの人は、虎の彼女?」
「んなワケないだろ。
俺は彼女とか作らない主義なの、お前は知ってるはずだろーがよー」
「………」
ああ、やっぱりね……
女の人は、笑顔で虎に言う。
「さぁ、虎ちゃんも起きて!!
朝ごはん食べよう?
なんだったら、食べさせてあげようか?」
「ん~…二日酔いでキモチワルイ…
冷たい水が飲みたい…………」
「はいはい。
もう、仕方ないわねぇ。
紅くんが起きてくる前には、あんなに元気だったのにな~」
えっ………
俺は、これ以上は深く考えることを辞めた。
それにしても…
初対面の女の人が、俺の名前を知ってるというのには若干の違和感があった。
まぁ、虎が教えたんだろうけど…。
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