9月11日

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ノートには、 ○尾崎×桐谷 付き合って3年の熟年カップル。 倦怠期や何やらを乗り越えて今は安定期。だが、情熱的な恋愛も同時に落ち着いているのでマンネリ化しつつある。 備考:そろそろ新しい風が吹く頃かと思われる。 あとは、二人の身長体重または馴れ初めなどがノートにびっしりと書かれている。 これは新しい風の予感。 今日は徹底的に観察しなければ。 昼休みになって、 尾崎のところに篠原先生がやって来た。 桐谷と昼飯をとってこれからサッカーをしようと言うときだった。 連れて行かれたのは、あの数学教官室。 「「あ、」」 そこには笠間駿がいた。 「さあ、そこに座って」 ソファに座らされ、テーブルを挟んで笠間駿と篠原先生が座る のだが、 笠間駿が座っているのは篠原先生の膝の上。 篠原先生が無理矢理笠間駿に座らせたのだ。 あっけにとられる尾崎に篠原先生が 「こういう関係なんだ」 と言った。 そして 絶対誰にも言わないでね、と笑顔で言われた。 いや、あれは笑顔ではなく口角を上げただけの表情だった。目は真剣そのものだった。 .
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