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「あっそうだ!西宮さんって、付き合った事とかあるの?」
バスの中でそこそこおっきな声で喋り掛けられ焦った。
「シー!声おっきいよバカ!」
「何で?」
「だからうるさい!」
あくまで私は、小声で話す。
「わっ…わかったよ。じゃ席隣に座るね。」
スッ、と隣に座ってくる。
「こわいよ?高倉君」
「あっ初めて名前呼んでくれたね!ありがと!で、付き合った事あるの?」
「話聞けし。」
「何か言った?」
「いや何も、何も言ってないから。で、付き合った事は無いよ。でも何でそんな事聞くの?」
「いや気にしないで!」
高倉君は何とも言えないほど、微笑むのが上手い。
微笑み君と呼ぼうかな?(笑)
学校に着いて、私達は別々に動いた。
「俺こっちの棟だから!またいつかね。バイバーイ!」
「……じゃぁね。」
本当に不思議だなと思いつつ、私は2年3組の教室に入る。
「おっはよー紗耶香!」
気軽に声をかけてくれたのは帆乃花だった。
「おはよー帆乃花!」
「ん?何かあったの?」
「いや別に。ははっ」
帆乃花にはなぜか男の子と話したなんて言うのが恥ずかしかった。
ガラガラ
「おーいお前ら席につけ!」
先生が来た。
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