4085人が本棚に入れています
本棚に追加
/343ページ
そして悠たちは走りだす。
ここからは声を出さずに身振り手振りで合図をすることになっている。
(少しスピードを落とすぞ、もう連中は目の前だ)
銀はスピードダウンのジェスチャーを出す。
(了解)
悠たちは指で丸を作りスピードを落とす。
銀はルベリアの男が四名いる横を無音で走りぬく。
涼と竜崎も走り通り抜けた。
優奈と悠も続くが優奈は地面に足をとられ躓いてしまった。
(ヤバイ!!転んだら魔法が解ける!)
優奈が目を瞑った時、
悠は優奈の腰に手を回し優奈を持ち上げ走り抜けた。
そして少し走り銀は止まった。
「魔術が解けた、だがこの先には一応連中はあまり居ないと思うから大丈夫だ」
銀は歯を見せて笑う。
「危なかったぁ!三崎?大丈夫か?」
悠は優奈を下に降ろし問い掛ける。
「うん……………ごめん」
優奈は少し暗い顔になり悠に謝罪する。
「いいよ、助かったんだしさ」
そう悠は言うが優奈の顔は暗いままだった。
最初のコメントを投稿しよう!