プロローグ 1 悪の胎動

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多大な犠牲を払ったJS事件から10日がたった。 人々の間に蔓延していたどんよりした雰囲気は既に払拭され、あちこちで復興が始まっていた。 人間は順応性の高い生き物なのだ…… そんな中に一つの建物があった。 外には機動六課と呼ばれる部隊の隊員達が集まっていた。 そう、ここにはかつて機動六課のオフィスがあったのだが、ジェイル・スカリエッティ率いるナンバーズ達の襲撃によって破壊されたのだ。 しかし、事件終結後直ちに修理が開始され、ようやく完了の目処がついてきたのだ。 あと2日で終わるらしい、そんな感じの会話を交わす隊員達の顔は皆嬉しそうだった。 隊員達に混ざって、機動六課の部隊長、分隊長や副隊長達の姿も見られた。 彼女達も隊員達と一緒に喜びを分かち合っていた。 そしてその光景を遙か遠くから双眼鏡で観察する一人の男の姿があった。
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