STAGE2 招待状

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光の奔流のなかを通り過ぎ、三人は今、何も無く、闇に包まれた空間にいた 「なんか…………変な気分だ。ここ、バーチャルワールドの中なんだろ?さっきと全然変化が無い……」 バーチャルワールドとは言え此処までとは………慶亮は驚きと同時に高揚感を感じていた そんな彼の頬を瑞希が思いっ切りつねった 「いででで!?なにすんだよ!」 「痛みも本物って事ね」 瑞希は至って落ち着いていた それと正反対に真は大はしゃぎだった 「すげぇ!すげぇよ!こんなリアルなんて!やったね!」 「アンタも少し落ち着きなさい。まだ私たちはルールも聞いてないんだから」 「はいはい、わかったよ」そう言いつつまだ真はそわそわしている でも真のそんな気持ちもわからなくもない 慶亮自身、早くゲームをプレイしたくてうずうずしている その時ちょうど、目の前のなにもない空間に巨大なモニターが現れた 「皆さん、体の調子はどうでしょうか?その様子だと異常はございませんね。ではこの「GARDEN of EDEN」についてゲームを説明を…………としたい所ですが今四人目のお客様がいらっしゃいました」ヘリオスがそう言葉を切ると、後ろから「バチッ!ッバチチッ!」と音がした 振り返って見るとそには光の渦があった 少し待つと光は薄れ、中から一人の男が現れた 「ん?」 慶亮は首を傾げた あの男、ずいぶんと昔あったような気がした 向こうも同じ様に首を傾げている その時、真が口を開いた 「お前……智史………っなのか?」 智史!? そうだ………あの短くきっちりした髪型 ちっと縦長の顔も怖くて昔「お前、キレたらヤクザみたいな顔だよな」とからかったことがある 「片桐 智史」 目の前にいる男は、確かに智史だった
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