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『神堂 慶亮
・翠ヶ渓区/創園島中央ドック/第二ドック手前/砂浜
・前日/21時53分29秒』
「………きっ………、………き、……み……、君!!」
誰かが呼んでる………
自分を呼ぶ声に慶亮は目を覚ました
目の前にあるのは先ほどまでいたはずのフェリーのメインデッキ…………ではなく、白い服をまとった人物がいた
「…………?」
声を出そうとするが声はでない
体が凍えるように寒い
「あ……あの……」
「おい!!目を覚ましたぞ!意識はあるが酷く弱ってる!早くっ、担架を!」
白い服を着た人物(救急隊だろうか)が誰かに叫ぶ
ここは………
「ここは……どこですか?」
なんとか声を絞り出し言葉にする
たしかあの時、津波がきて……、海に落ちて……
「大丈夫。ここは創園島。君は助かったんだ」
救急隊員が運んできた担架が到着した
「さあ、ここに寝て」
「大丈夫………です、それより………、真…たち……!船はどうなったんですか!?」
担架に乗ろうとせず、体を起こした
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