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「乗客230人の内、見つかったのが君を含めて176人、まだ見つかっていないのが54人、それで………見つかった人たちのなかで亡くなったのは40人…」
「俺と同じ大学生で男2人と女子は……!?」
「亡くなった人の中に学生は1人も居ないし、見つかったのは君1人だ」
「そんな………」
周りを見渡すと砂浜一面に救急隊員がいた
砂浜にはフェリーの残骸と、打ち上げられた人たちがいる
確かに真達の姿は見えない
体が暖まるに連れ、段々と記憶がよみがえってきた
そうだ………!
「すみません!今何時ですか!?」
空は暗い
「いま………は大体10頃だな」
22時……
あと2時間しかない
慶亮は急いで立ち上がり、隊員の肩を掴み叫んだ
「今、今すぐにこの島から人たちを離れさせてください!あと、あと2時間でまた大きな地震が来ます!!お願いです、急いでこの島の人たちを避難させてください!」
神器が奪われてしまえば、大きな災いが来る……
そんな気がしてやまないのだ
頭の中にはよくわからない言葉が渦巻いている
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