第二章 Φ-ファイ

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…あれ? 『…く、ゼクセルめ、まさかあれほどの力を隠しもっていたとは』 ここ…いつもの夢と違う。 しかもなんかぼんやりしてるし。 心なしか…思考もまわらない。 『咄嗟に空間を開いてここに逃げ込んだはいいが…、何だここは?』 逆に聞こう…お前がなんだ? 『研究室のようだが…、まぁ複数ある他の世界のどこかにある研究所だろう…』 は…? あぁそうか、これ俺の頭の中に巣くう厨二が見てる夢なんだな。 納得…。 てかいつもの夢なら体を動かせれるのに…全く動かないってどういう事? 『そんな事より…、ふふふ…はははは!!』 なんだこいつ急に笑い出して…気持ち悪い。 直記がいたら俺以上に気持ち悪いって言われてるとこだぜ。 『最早…ゼクセルを倒すのは不可能、だが、宇宙人さえゼクセルが排除してしまえば…』 そういや…なんかこれいつもの夢と違うな。 なんていうか映画館で突然金縛りにあって、見たくもない三流映画を見せられてる感じだな…。 『犠牲は大きい…だが、何か大きなものを得るのに代償は付きものだ、ゼクセルを誕生させた時からそれは…覚悟していた』 しっかしこいつ独り言多いな…うん、痛すぎる。 『許せ…』 ていうか今の俺って誰視点なんだろ? なんかとりあえず地面に這いつくばって見上げる感じに変な男を見ているが…。 『後は時が来るのを待ってEnd Of The Worldを発動させるだけだ』 しかしこの男…さっきから壁だけを見てよく喋れるな、ちょっとはこっちを向けよ。 …をこっち向いた。 『…何だこいつは、それにこのカプセルの山…』 こいつ? 俺の現在の視点になってる人の事か? てか気付くの遅すぎ。 『さっきの衝撃で割れてしまったのか…』 割れた…? 何のこ…と。 駄目だ…意識が遠くなってきた。 『まぁいい…調べたいが今は時間が…お…い、タイミングがす…て…な』 あぁ…眠。 ん? 夢なのに…眠いって…。 ど…い…う事…? …。
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