第二章 Φ-ファイ

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「このノートパソコンは一体なんなんだ?」 俺が裸であの研究所にいた事と何か関わりがあるのだろうか? 何故どんな場所からでも、俺の世界のネットに繋ぐ事が出来るのだろうか? 「とりあえず…このノートパソコンを持ってきて正解だったな」 少しは手掛かりを得る事が出来た、それにこのノートパソコンは俺のいる世界と何故か繋がっている。 直記と情報も交換できるし、これから少しずつ調べていこう。 「よし…それじゃあ次はこの世界についてだな」 俺はとりあえずゆっくりと操作に慣れつつも、色々とこの世界について調べて行った。 四時間くらいかけてわかった事。 まずこの国は日本らしい。 つまり…俺の世界、俺が住んでいた所と一応は同じ名前。 その他にもアメリカやブラジル、俺の世界でもよく聞く外国の地名ばかりだった。 「異世界でもそういうのは同じになるのかな?」 そして俺の世界と違うのは、この世界には魔法といわれる俺達の世界ではありえない存在があるという事。 色々調べて見たが、魔法の書物とか魔導具とかがネットで販売されたりもしていた。 「っで…」 そして一番気になるのは、ニュースの最終更新である『宇宙人襲来』という記事である。この記事を最後に約一ヶ月間、何の更新もされていなかったのだ。 これはどのサイトも同じで、この約一ヶ月間は何の更新もなかった空白の時間となっている。 そしてつい最近、というより今日の朝から突然あらゆるサイトで更新が再開されているのだ。 大体が『人類の勝利』的な内容、これらから想像できるのは昨日のこの世界に迫っていた謎の巨大な物体だ。 あれがもしかしたら宇宙人で、それをなんとかしたから勝利…と言ってるのかもしれない。 どちらにしろ…俺は終わってから来たようなので大してよくわからないし…関係ないが。 「とにもかくにも…この世界が別世界という事は確定したな」 俺は長い時間調べていたので、一息入れるため休憩する事にした。 「あ、そうだ…、ノートパソコン充電しておこう」 俺はリュックサックから充電器を取り出し、コンセントに挿しこんで充電を始めた。
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