第二章 Φ-ファイ

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「どけぇぇぇ!!」 俺は異次元空間に入る上で、俺の進路の邪魔となっている人達に向かってそう叫んだ。 「な…、何だ!?」 「こ…こっち突っ込んで来るわよ!?」 集まっていた人達は俺の叫び声を聞いて俺のために道を開けた。 「あいつなんか右手に変な生物垂れ下げてるぞ?」 「いや…それより格好よ」 っふ…いくらでも何とでも言うがいいさ、お前達この世界の住民とはこれでおさらばなのだから。 そして俺はもうすぐで異次元空間に辿り着くという所まで走った。 このペースなら超楽勝で、異次元空間が閉じる前に入る事が出来る。 「…!?あの人を止めて、このままだと異次元空間の中に入っちゃう!」 突然俺を助けてくれた女の子がそう言いだした。 「邪魔するな、その異次元空間に入りたいんだよ!」 俺はそう叫び返したのだが、それでもその場にいた人は全員俺を止めようとしてきた。 そして俺は服を掴まれ、完全に動きを止められるはめとなる。 「ちょ、離せ!空間がとじちまうだろうが!」 「だからその空間に入らないように止めてるんだって!」 「あんた落ち着きなさいよ!」 その場にいた全員が俺を静止に掛かる、よく見ればこいつら全員美少女&イケメンばっかり。 死ね、心の中でそう叫んでやりましたよ。 だがこのままでは異次元空間は閉じてしまう、何故こいつらは俺を止めようとしてるのかは謎だがこのままではまずい。 そう思った俺は暴れるのをやめてザ・茂プランAを開始する事にした。 「わかった…諦める!諦めるから離せ!」 完全に静止し、俺は身動きを一度も取らないようにしてその意を表現した。 すると、諦めたと思ってくれたその場の人達は俺を掴む手を離した。 「今だ!!」 俺を離した瞬間、俺はすかさず異次元空間に飛びこむようにダイブした。 「あぁ、この野郎!」 「さらばだ諸君!はっはは!!」 そして俺は異次元空間の中へ、ドラゴンと共に入りこんで行った。 「お、おいあいつ中へ入っちまったぞ!?」 「うわ、あの子めっちゃくちゃ笑ってる、気持ち悪いんだけど…て、どうしたのルク?」 「異次元空間は…私達は入る事が出来ないのは皆知ってるよね?」 「…あ、そういえば!?」 「異次元空間に入れるのは本当は存在しないはずの存在のみ、それ以外が通れば…」 「で…でもあいつ中に入っても平気だったぞ!?」 「あ、空間が完全に閉じた」 「あの子…一体何者だったのかな?」
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