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「くそ…もう駄目だ!!」
陸上選手のような走り方をするモンスターが遅い訳もなく、俺は後もう少しで捕まってしまうくらいまで追いつめられていた。
「グギャアアアアア!!」
死を覚悟すると共に、こんな意味不明な生命体に殺されるという軽いカルチャーショックを感じながら俺は目をつむった。
その時、
「グゲ!?」
モンスターが一瞬苦しそうな声を発声した。
それと同時にモンスターが地面に倒れる音が耳に入ったので、俺は何があったのか確認するため目を開くと…、そこには一本の矢に頭を貫かれて息絶えたモンスターの姿があった。
「これは…一体?」
「危ないところだったわね」
木の上から声が聞こえ、俺は咄嗟に声がした方を振り向くとそこには二人の女性が木の枝に立っていた。
二人の女性は俺の視線が二人に向いた事を確認すると木の上から飛び降りてきた。
「大丈夫?まさかこんな所に人がいるとは思わなかったけど…怪我はないみたいね」
そう俺に話しかけてきたのは亜麻色の髪と瞳をした女性、かなり…というより凄い美人だった、若干幼さが残ってる感じがあったので俺とはそんなに年は離れてないのだろう。
髪型はポニーテールで軽装に大きな弓矢を装備していた、どうやらこのモンスターを倒したのは彼女のようだ。
「ありがとう…助かったよ」
「どういたしまして」
とりあえず俺はお礼を言っておいた…。
しかしこの女性の装備を見る限り、俺はやっぱり元の世界には戻ってこれなかったという事を実感する。
つまりまたジャンルで言うならファンタジーな世界に来てしまったのだろう。
だってモンスターいるし、謎にこの人美人だし。
まだ話しかけてこない後ろにいる女性も凄く美人…というよりかわいかった。
俺の中ではファンタジー=美女ばっかりで不細工が謎におらず、例え敵キャラだったとしても何故か美女という謎の法則があった。
だからこの世界はファンタジーで決定。
まぁたまたまこの二人が美人だったのかも知れないけど。
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