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――――運命
そう。
貴方との出逢いは運命だった。
あたしはそう信じてる。
初めて出逢った時。
貴方には彼女がいた。
そして貴方は。
彼女をとても愛していた。
話を聞いてるあたしが
恥ずかしくなる程、一途に。
だからあたしは。
自分の想いを封印した。
誰にも。
自分にも。
開けられないように。
沢山の鎖と鍵で。
心の奥。
光の当たらない。
深い、深い場所へと‥
けれどその想いは。
封印しただけで。
あたしの中からは。
消えてなかったんだ‥
その証拠に。
貴方からの久しぶりの連絡。
『別れたんだ』
この言葉を聞いた時。
きつく縛った鎖と。
頑丈なはずの鍵は。
粉々に砕け散った‥
貴方があたしに対して。
好意を抱いてくれるように
なった時。
思ったよ。
やっぱり‥
――運命だったんだ
って。
この想いを消さなくて。
諦めなくて良かった。
って。
ありがとう。
出逢ってくれて。
ありがとう。
好きだと言ってくれて。
ありがとう。
誰にも渡さないと
言ってくれて。
こんなあたしを愛してくれて。
ほんとうに。
ありがとう。
普段恥ずかしくて
なかなか言えないけど。
頑張って伝えます。
こんなあたしで良ければ。
これからもずっと一緒に
いてください。
―――愛しています。
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