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「お、東!」
カルテットという名の喫茶店に入ると、1番奥の席に犬井が座って待っていた。
隣には、サークル仲間の筧と横倉も座っている。
「何?話って」
3人と向かい合うように太一と2人、腰掛けると、
「まぁまぁ。何か食わない?俺、奢るからさ」
犬井がヘラヘラした顔で言った。
「マジで、奢り?」
飛び付いたのは太一だ。
「ああ、何でも頼んでいいぜ。なんなら、全メニューでも」
犬井は余裕の表情でメニューを太一に投げた。太一は目を輝かせてメニューを見ている。
こいつの事だからきっと、高い物を頼むに違いない。
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