序章 始まり

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「糞ガキよ。さようなら!」 マシンガンから銃弾が再び発射される。 少年に向かうように一直線。 「……、黒鷹は何故黒鷹と呼ばれるのか、知ってるか?」 しかし、少年は呑気な口調で言った。 「あぁ?」 次の瞬間に事は起きた。 黒鷹と呼ばれる少年が空に飛び上がった。 簡単に言うと、それは鳩が人の気配に気付き逃げるように羽ばたくように。 少年は弾丸を気配を読み取るように。 「結論はこうだ。俺は鷹だからだ」 再び黒鷹から数発の銃撃。 しかし、当たることはなかった。 でも、男は違和感を抱いていた。 「(何かおかしいぞ?)」 そう、何だか様子が変だった。 それは自分の位置だ。 どことなく揺れていた。 まるで、今から崩壊します。と告げるように小さく小さく悲鳴を上げている。 「今更、気付いたか? 俺がわざわざこっちに来た理由」 黒鷹という少年は、まるで道化師の如く不気味な笑みを浮かべている。
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