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「さぁて、ショータイムの始まりだ」
そう告げると、再び夜空を舞った。
そして、反対側に着地をする。
再び何弾もの銃弾が杭を撃ち込んでいく。
「くがっ…」
足の痛みを堪えつつ、杭の向こう側にゆっくり向かう。
「ゲームオーバーだ」
黒鷹の声と共に数発の弾丸が杭を撃ち込んだ。
その瞬間、男の体は段々と沈んでいく。
崩壊の旋律を奏でながら、橋は落下している。
「ぐあぁぁぁぁーー!!!」
男の体が少年の視界から消える。
下には落下したコンクリートが、瓦礫として山のように積み上がっていた。
「板谷、皆を連れてきてくれ」
『了解』
トランシーバーで板谷と呼ばれる女に連絡を入れ、黒鷹は瓦礫へと向かう。
安全な場所から下りて様子を見に行くと、体を鋼鉄化にして難を逃れた男が瓦礫に埋まっていた。
「た、助けてくれ……」
命乞いのように弱々しい掠れた声が助けを乞う。
「条件があるぜ?」
嘲笑うような笑みで、黒鷹は男を見下していた。
「くそっ!」
と悪態をつけて、体をどうにか起こそうとする。
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