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「失礼します。竹内先生お願いします」 私たちの担任の竹内先生は、少しぽっちゃりしていて、あだ名は某熊のぬいぐるみ。 「ん、もう見学場所決めたのか」 「「はい」」 二人同時に答えると、先生は一瞬難しい顔をして申請書に向けていた視線を麗香に向けた。 「楠、他の高校に見学は…」 「私はその高校以外興味はありません」 先生の言葉を遮って答えた麗香。 私と麗香が目指している高校は、麗香の学力じゃ糸も簡単に入れてしまうと思う。 その持て余る学力を持つ麗香を、先生はもっとレベルの高い高校に行かせたくて仕方ないんだと思う。 「それじゃあ後日、この高校のこと説明するよ」 先生は諦めたような顔をして、職員室へ入って行った。  
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