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『あち~…』
8月12日。
この日、俺は珍しく卵を切らしたから妹の礼に店番を頼み、買い出しへ出かけていた。
青空で、雲ひとつない快晴。ジメジメと暑い。
『何でよりによって卵なの…俺って馬鹿じゃん…』
独り言をブツブツ言いながら、スーパーから出て、店へ帰ろうと歩き出した。
スーパーから喫茶店までは50mほど歩いて角を曲がってすぐという好条件。
スーパーを出た俺は角を曲がり、店の前で、近くの交差点を見つめて、信号が変わっても歩きださずに、交差点を見ている少年がいた。
俺は少年に近づき、声をかけた。
『ねぇ、何を見ているの?』
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