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「……え?」
そう言い、少年は振り向いた。
『!!』
俺は、ドキッとした。
黒髪のショート、クリクリとした茶色の瞳、その瞳からひとつの涙が頬を流れていて、綺麗だった。
「ぁの…」
少年の声でハッとして、見とれていた自分に気がついた。
『あ、いや…俺、ここのオーナーなんだ。よかったら中から外見てたら?暑いでしょ?』
「え?あ…じゃぁ、お言葉に甘えて…涼ませてください。」
『あぁ、いいよ』
笑顔で答えると俺は店に入り、交差点が見える位置の席に案内した。
『ここに好きなだけ居ていいよ』
「あ…ありがとうございます」
少年はお礼を言うと席につき、交差点を見つめはじめた。
俺はそっと離れてカウンターに入った。
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