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AM 8:30
黒い服装で身を固めた俺が
駅に降り立ったのはそんな時だった
俺「少し、早過ぎたか……
…まあ、遅れるよりはマシか」
それから五分もしない内に、
ひょろっとしている何処にでも居そうな
サラリーマン風の男が俺に近付いて来た
サラリーマン風な男
「…すみません、道をお聞きしたいのですが」
俺「すみません、俺この辺に疎いんですが
それでもよろしいですか」
サラリーマン風な男
「ええ、断罪の炎と言う
お店を探しているんです」
俺「………informer or offerer
(情報提供者、それとも申し込み者)」
サラリーマン風な男
「intermediary(仲介者)」
二人の間に沈黙が訪れた
そして俺は懐にある物を差し出した
サラリーマン風な男
「……ふぅ、毎回これも疲れますよ、黒衣君」
黒衣「……仕方ないですよ、
この方法が一番確実に解るんですから、
情報仲介者さん」
仲介者「ん、かれこれ結構長い付き合いなのに
私の情報とかって調べないんですか」
黒衣「……知る必要は無いですよ、信頼なんて
これっぽっちもしていないんですから」
仲介者「……君は笑顔で凄い事、
カミングアウトしますね」
黒衣「事実ですから、
それで今回はどのような事を?」
仲介者「この資料に書かれているよ」
仲介者と名乗る男は
薄い封筒を俺に渡してきた
黒衣「確かに…じゃあな」
そう言って、黒衣は駅の雑踏へと足を進め、
ていたのをいきなり止め、仲介者に振り向き
黒衣「……ああ、近々、英語の勉強教えてください、
テスとモウスぐなんですよ」
仲介者「……君も一端の高校生って訳だね、
テスとは七教科ぐらいあるのかい」
黒衣「はい、たしかそうです」
仲介者「ページ、教えてくれる」
黒衣「今すぐにですか?」
仲介者「気付いた時に片付けた方が
良いと思うんだ」
黒衣「気が向いたら連絡入れますよ、じゃあ」
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