さよなら

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「…ふふっ。」 何故か笑みがこぼれた。 こんな時でも私は笑えるのか。 なんて図々しい女なんだろう、私は。 「・・・ふぅ」 大きく息を吐き出した後、靴を脱ぎ、丁寧に揃えた。 そして、一通の手紙を靴の上に置いた。 「…さようなら。 …ごめんね。」 それだけ言うと真っ直ぐと前を向いた。 ザザァ・・・・ 私の全てが波の音に包まれた。
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