*始まり*

4/21
前へ
/56ページ
次へ
……幼い頃から、人を信じられなかった私だから。 子供たちの気持ちが、痛いほどわかる………。 時には、仕事の域を越えて、世話をすることもあった。 もう、私のような、悲しい人間を世の中に送り出さないために。 これからの人生は、仕事に生きて行こう。 私は、二十歳そこそこで、そう決心していた。 ………自分で家庭を持とうとか、幸せな家庭を作るとか、愛する人と結婚して、子供を育てるとか。 普通の女の子が、当たり前に考えるようなことを、私は考えもつかなかった。 だって……………。
/56ページ

最初のコメントを投稿しよう!

82人が本棚に入れています
本棚に追加