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死体を踏み、グチャっとした粘っこい液体に足をとられ、子供みたいに派手に転んだ。
腐った肉の不快な感触。
体中にまとわりつく異臭。
それでも僕は走り続けた。
どこへ?
もちろんフェンスへ。
「おい! お前待て!」
叫ぶように誰かが僕を止めようとする。
だがもう遅い。
僕の足はもうフェンスにかかっていた。
下にはコンクリートの通路があって、そのそばにはプールがある。それほど間違った飛び方をしなければ死ねるはずだ。
そして、飛んだ。
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