リセットしますか?

16/18
前へ
/18ページ
次へ
死体を踏み、グチャっとした粘っこい液体に足をとられ、子供みたいに派手に転んだ。 腐った肉の不快な感触。 体中にまとわりつく異臭。 それでも僕は走り続けた。 どこへ? もちろんフェンスへ。 「おい! お前待て!」   叫ぶように誰かが僕を止めようとする。 だがもう遅い。 僕の足はもうフェンスにかかっていた。 下にはコンクリートの通路があって、そのそばにはプールがある。それほど間違った飛び方をしなければ死ねるはずだ。 そして、飛んだ。
/18ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8人が本棚に入れています
本棚に追加