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人生をリセットできるというボタンを拾ったのは、去年の夏のこと。なぜ「人生をリセットできるボタン」であることがわかったかというと、丁寧にもそのボタンに書いてあったからだ。
当時の僕はそのボタンをまるで信用していなかったけど、どうしたことか、それを家に持って帰り、自分の引き出しにしまっておいたのである。
まあそんなことはどうでもいい。
僕がどうしてそんなどうでもいいようなことを思い出したかというと、さっき、まったく同じボタンをプールの脇で拾ったからだ。
なんか嫌な予感がしてそれを持ち帰った。
家に着くなり、すぐに引き出しを覗いてみたらボタンが無くなっていたのである。
そして、この日の夜、異変が起きたのだ。
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