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朝が来て、僕は寝不足の重い体を引きずりながらテーブルにつく。
トーストとベーコンエッグ。
いつもと変わらない朝食。けれど唯一いつもと違うのは、僕一人分しか用意されていないというところ。
兄がいない。
朝になっても帰ってこない。
連絡もない。
今になって、ものすごい不安がのしかかってきた。でも、僕にどうすることもできないということもわかっていた。
そしてなにより、学生であるがゆえ、学校に行かなくてはならない。臆病者の僕はサボるなんてできるはずないのだ。
朝食を食べ終え、自分の部屋へと戻る。
スクールバッグを机の上におき、コルクボードに貼られた時間割表をみて今日の授業を確認する。
そのとき、僕はあるものに目を奪われた。
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