第三章

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菖蒲はいつものように目覚め、布団をたたみ寝間着を脱ぎ始めた。 ドタドタドタッ 不意に騒々しい足音が聞こえてきた。 足音は菖蒲の部屋の前で止まり… 「おぉ~い!起こしに来てやった…ぞ…」 新八の視線は菖蒲に釘付けだ。 何故か? 理由は明白だった。 新八の視線の先…菖蒲は寝間着を脱ぎ始めたばかり、即ち細い首筋から胸元までが剥き出しだったからだ。 「ハッ!」 あまりの出来事に思考停止していた菖蒲はいち早く気を取り直すと、自分の今の姿を思い出した。 菖蒲は慌てて寝間着をかきあわせると、頬を染め新八を睨み… 「きゃあぁぁぁぁ!!」 悲鳴をあげ、拳を握りしめて新八の頬を思いっきり殴った。 ドゴォッ 「ぐはっ!!」 バキバキッ!! 新八は障子を巻き込み、廊下に吹き飛び気絶した。 .
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