第二章

2/3

611人が本棚に入れています
本棚に追加
/161ページ
菖蒲が壬生浪士組に来て数日が経ち、菖蒲は屯所の庭で箒を持ち、掃除をしていた。 「ん~良い天気ですね~」 今日は雲一つない晴れだった。 菖蒲は最初土方や原田に何もやらなくていいと言われたが、くるくると楽しそうに動き回る菖蒲を見て、二人が近藤局長に女中として菖蒲を推薦してくれたのだ。 ※あっさり許可が下りた 他の二人の局長はしぶしぶ許可をくれ、菖蒲は晴れて壬生浪士組の女中になり、今は庭掃除をしているのだ。 「あら?あそこにいるのは…山崎さんだわ」 菖蒲は箒を持ち、山崎に近寄った。 山崎がいたのは、大きな木の上に梯子で登っていた。 「山崎さ~ん!!何しているんです~?」 菖蒲の問いに、山崎はニコニコと笑いながら答えた。 「やあ~菖蒲ちゃん。土方さんに言われてね~剪定してるんだよ~」 「パシリですか~大変ですね!!」 「まったくだよ~僕は庭師じゃないのに~まぁ、いいんだけどね~」 二人はしばらく談笑して、(山崎は剪定しながら)菖蒲は 「後で、勝手場まで来てくださいねー!!良いものあげますから!」 手を振り、勝手場へ引き上げた。 しばらくして、菖蒲が土方にお茶を届ける為、お茶を淹れていると、山崎が訪れた。 「菖蒲ちゃ~ん何くれるの~?」 「あ!山崎さん!ハイどうぞ」 そう言って菖蒲が取り出したのは、美味しそうなおまんじゅうだった。 .
/161ページ

最初のコメントを投稿しよう!

611人が本棚に入れています
本棚に追加