【第一話】優しい小悪魔

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「・・・もしもし」 「・・・」 相手からの返事は無い。 やばい、無言電話だったか!やっぱ出なきゃよかった。 俺が切ろうとしたその時、電話の向こうから微かに声が聞こえた。 慌ててもう一度、 「もしもし!?」 「・・・」 「あの~」 「・・・近づかないで」 「はい?」 「真央ちゃんに近づかないで!!」 電話はそこで切れた。 ・・・真央ちゃんに近づくな、って・・・女の子の声だった。 やっぱあの子かな、俺を睨んでた子。 怖っ!! 何で携番知ってんだよ! 俺は考えたが、答えは一つ。 ・・・由里だ。 あいつが教えたに決まってる! ちくしょう!帰って来たら問い詰めてやる! 俺は固く心に誓った。
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