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「――アラ!フィアラ!!」
どこからともなくあたしを呼ぶ声が聞こえる。………あれ?さっきまで何してたんだっけ?
「いい加減に起きなさい!!!フィアラ!!!!」
ハッとして飛び起きる。辺りを見回す。
そこは闘技大会の会場ではなく、あたしの部屋だった。
右側を見てみると、あたしの姉がいた。腰に手を当てて、鬼のような形相であたしを睨んでいた。
「もう何時だと思ってるの!?言っておくけれど、あんた相当寝ていたんだからね!?身支度したら下りてらっしゃい。」
姉の話を聞きながらあたしはタンスの上に視線を送る。
「聞いてるの!?」
「あだっ!もうっ!聞いてるよ!分かったから先に行っててよ!」
叩かれた頭をさすりながら時計を見る。
18時35分……18時!?
昨夜は23時位に寝たから……うわぁ……19時間寝ちゃったよ……。そろそろ人として危ないな。
高めのベットから降りて鏡に向かう。あたしの髪は爆発したかのように乱れていた。櫛でしっかり解かす。
寝間着からいつもの服に着替え、ドアを開ける。部屋から出ようとして、タンスの上を見る。
タンスには入賞カップが置かれていた。色は銅。
ため息をついて、部屋から出た。
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