209人が本棚に入れています
本棚に追加
常に影に覆われ、
まさに負の温床であろう
オーストラリア最大のスラム街。
そこにジョンの家…
というより住みかがあった。
ボロ臭い木造の建物、
窓からは風が音を出しながら吹き込み、
天井からは、水滴が一定のリズムで床を濡らす。
寝床以外はガラクタに支配されていたが、
ジョンはこの空間を甚く気に入っていた。
ジョン「ひっさしぶりの我が家だ!
ゆっくりさせていただくとするか…」
勢いよくベッドに飛び込むと、
その反動で何かがフワッと宙を舞った。
ジョン「なんだ?
……珍しく手紙か…
ポストもねぇのに…
…いたずらか?」
言葉とは裏腹にワクワクとした表情を浮かべ、
手紙のあちこちを調べはじめた。
黒い封筒を裏返すと…
ジョン「…ジョン様…
まぁ、
とりあえず見てやるか。」
自分の名前が書いてあったことに多少ではあるが、
驚きの表情を浮かべるも、
明らかに好奇心がジョンを支配し、
ジョンはビリビリと雑に封筒を開けた…
最初のコメントを投稿しよう!