始まりの手紙

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ーエドワード宅ー ソファーに腰深く座るエドワードは、 手紙の内容を見るなり、 嘲笑まじりの笑みを浮かべた。 エドワード「……ふふっ。 こいつら頭でもイカれてるのか? 怪盗ごっこにしては大がかりないたずらだな。」 エドワードは手紙をテーブルの上に放り投げ、 同封してあった[パスポート]に目を向けた。 エドワード「…… …しかし… この偽造パスポートは良くできているな。 我々の組織… こいつは意外に僕の求める[何か]を持っているかもしれないな。 一応この偽造パスポートのレベルとチケットの真贋を確かめておくか。 …暇だしな。」 くだらない手紙だと考えていたが、 意外にも、 楽しそうに軽いフットワークで、 綺麗に整頓された書斎から、 デジタルカメラを探しだし… 手紙と同封物の写真をパシャパシャと撮った。 写真を撮り終わると、 プルルルル… プルルルル… エドワードは月夜がうっすらと照らす家の中に同化し、 どこかへ電話をかけはじめた。
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