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「あ、ニキビが増えた?」
私の指摘にガックリと脱力するヒカリ。
「ちょっと~! そんなトコじゃないよ! 目元を見てよ!」
具体的に言われ、目元に注目する。
「あ、まつげが少し折れ曲がってる?」
「カールって言ってよ。今朝ビューラーでまつげカール頑張ったんだから!」
「だってカールっていうより……直角に折れてる感じだよ?」
ヒカリはムッとした顔でカバンからミラーを取り出す。
そして自分の目元をじっくりと確認。
そんなヒカリの様子をクラスのギャルたちがクスクス笑っているような気がした。
「教室で恥ずかしくない? せめてトイレに行こうよ」
「確かにちょっと折れ曲がってるね。ビューラーの使い方、もっと練習しなくちゃ。萌美も一緒にやろうよ」
ヒカリは周囲の視線も気にならないほどポジティブだった。
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