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??「……これは驚きましたね」
??「まさかとは思いますが、あなたも超能力者なのでは?」
キョン「まさか本当に出てくるとはな」
??「僕もこの展開は予想していませんでしたよ」
キョン「そうなのか?」
??「ええ。あなたは完全にこの世界の住人になっていたように見えましたので」
キョン「そうかい」
??「……やはりあなたは特別な人間なのではと勘繰ってしまいます」
キョン「真面目な声を出すな、息を吹きかけるな、顔が近いんだよ、気色悪い」
??「これは失礼。……しかしこれで確信しましたよ」
キョン「何をだ」
??「あなたは全てを理解している、とね」
キョン「……一つ聞いていいか?」
??「はい、僕に答えられる範囲でしたら」
キョン「お前は一体何者なんだ?」
古泉「……なんですって?」
キョン「違和感を覚えたきっかけは絵本だった」
古泉「絵本、ですか?」
キョン「ああ」
古泉「小さい子供が絵本を読んでもらいたいと思うのは
不思議ではないと思いますが」
キョン「それが不思議があったんだよ」
古泉「聞きましょうか」
キョン「……まず、コーラを飲んでまで夜に絵本を見る理由がわからん」
キョン「昼間でも構わないし、普通はこだわるもんでもない」
キョン「おねしょまでしたんだぞ?」
古泉「子供なら理由もなくそういうことがしたい、
というのは不思議ではありませんよ?」
キョン「まぁ、待て。話には続きがある」
古泉「すいません。続けてください」
キョン「その違和感が決定的になったのはハルヒの言葉だな」
古泉「涼宮さんの?」
キョン「ああ、あいつは有希がこう言ってたって言ったんだ」
キョン「“今度は最後まで読んでもらう”ってな」
古泉「? それが何か」
キョン「俺もハルヒも絵本に関しては何も知らなかったんだぞ」
古泉「……あぁ、なるほど」
キョン「誰も買った記憶がなく、誰も読んであげた記憶がない」
古泉「……」
キョン「なら、誰が途中まで読んであげたんだ?」
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