Sou-葬-

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  ありのままを受け入れる事の辛さ   嫌みな程に綺麗に見えた花達が俺の目に皮肉に映った 八月十五日   貴方の時とは違ったね その差があまりにも酷かった 「立派に生きるという事がそんなに素晴らしいものですか?」 忘れていたい事がまた蘇り狂わせる   -強く生きよと母の声  早く死ねと父の顔   居場所無くしてさまよって やっと掴んだ蜘蛛の糸-   貴方の時とは違ったね 皆の涙の意味が そう感情が 「生きる希望無くして死を選ぶ事は間違いなのか?」 皆は貴方の事を酷く蔑むけれど 俺は沢山の花を贈るよ 俺だけは   貴方の名誉は俺が守る そう誓った九月七日   受け継いだモノが 今の俺を作り飾り立ててる 皮肉なモノさ 受け継いだモノにすがりついて生きてきた くだらなくて笑えるよ     -すがりついていたのは俺だけ…?-     嫌みな程綺麗に見えた花達が俺の目に皮肉に映った 八月十五日 改めて心に「生」という名の杭を打ったんだ 深く そう深く 誰よりも深く   死にたいと願う日々より 生きてゆく事の辛さ 死にたいと願う日々より 生きてゆく事の重さ 死にたいと願う日々より 生きてゆく事の悲しさ   華やかな理想を思い浮かべる事よりも ありのままの今を受け入れる事が ありのままを受け入れる事が   受け入れる事が       ある晴れた日曜日 「ありがとう」と風がそよいだ 本当に綺麗な花が 心に咲いた  
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