恩師の言葉

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  生きるという事は死ぬ事と同じ事さ 大事なのは死ぬまでどう生きていくかという事 理想も名誉も金も棄てて 今立っている道を 長い道を辿って空へゆくのさ   赤ん坊が生まれた時 皆ただ笑うだけ 人が死を迎える時 皆何を想うのか   ありがとうの裏に潜んだ馬鹿野郎 そんなひねくれた俺の頭が馬鹿野郎さ   体一つで旅に出て持ち帰ったものは 金や証じゃ語れない本物の価値がある   これから起こる現実が全てで 体で感じるものが真実 それが己の生きる術になりそして糧と成る   お偉いさんがいくら気取ったスーツを着てキメてきても トイレじゃ紙様にしかすがれないただの人間さ     そうみな同じ みな同じさ 姿形が違うだけ そうみな同じ みな同じ生き物さ   「動物と植物はどっちが偉いと思うかい?」 幼い頃に話してくれた忍耐の意味 「動物は喉が渇いたら自分の足で水を飲めるけど、植物は一度根付いたらそこでじっと耐えて死ぬまで生き抜くんだよ」   人は人を治められない 過去に何度も何度も過ちを繰り返したろう?       この世で先生はただ一つ   体で全てを教えてくれる 家賃タダで住まわせてくれる この地球が先生さ   ひねくれた男の独り言 ひねくれた男の独り言さ 笑って聞き流してくれりゃあいい 全部その時その時 のんびり生こうよ  
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