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??「次は首にあてるわ。観念しなさい」
この野郎…何をすました顔で言ってんだ…かまいたちで切ったみたいに痛くはないが傷が深すぎる。
見たくもない自分の腕の肉が完全に見えてしまっている…
血は止まらず流れ続けているし第一こんなもん首に当てられたら………
絶 対 に 死 ぬ だ ろ。
なんだこいつは、こんなに簡単に人を殺す気なのか?
ふざけやがってこんな所で死んでたまるかよ。
ろくに動きもしない左手で傷口押さえ相手を睨みつける。
あいつは一瞬だけ躊躇うような表情を見せて、もう一度手をこちらに向けてきた。
???「さよなら……」
その瞬間、扉の外から甲冑を身に纏った騎士のような人物が疾風の如く飛び込んできて、すばやくあいつの腕を払い違う方向に向けさせる。
もしもこの甲冑の騎士が一秒でも遅れていたら、確実に俺の首は胴体と別れを告げる事になっていた。
なぜなら、彼女の放った魔術は、横にあった石柱を軽々と真っ二つにしてしまっていたのだから。
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