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???「きゃっ!」
目の前にいたのは女の方だった。飛び出した結果、鎧が彼女の方へ崩れて一時的に下敷きになっている。
悪い事をしたと思うが、構わずドアの方へ走る。
老人らしき人物の姿はいつのまにか消えていた。
ラッキー!これなら十分に逃げ切れる。
部屋を出るとそこは長い廊下だった。辺りをみるかぎりよくゲームで見る、何処かの城のようだ。
認めたくなかったが…マジで夢とかじゃないよね…これ。
ふと後ろを振り返ると爆発音みたいな物と同時に「あったまきたーーー!!!!」という叫び声が聞こえ先程の女が勢いよく部屋から飛び出してきた。
???「盗賊め!覚悟しなさい!」
目の前にいる女は腰にあるレイピアを抜きこちらへ向けてきた。
どうせ本当に刺す気はないだろ…
???「はあっ!!」
なんて虫のいいことを考えているといきなり左肩に異物が突き刺さる。
蓮「ぐっ…あが…」
痛い、イタイイタイ!!―――これは現実だ!認めたくないが俺は変な世界にきて、今目の前にいる女に殺されかかっている。
逃げなくては!!!脳が必死に逃げろと警告し続ける。
その瞬間俺は自分でも驚くほどの速さで走りだしていた。
一刻も早くあいつから逃げなくては。
その一心で走り続け気がついたら見知らぬ部屋の前に着いた。
どうやらここで行き止まりのようだ。
後ろからはあいつの声が聞こえる。
中に入ってやり過ごすしかない。そう思いドアノブに手をかける。
しかしこの時俺は嫌な想像をしてしまった。
「もし…あいつみたいのが他にいてこの部屋にもいたら?」
だけど迷ってる場合じゃないよな畜生!
ドアを開け中に入る
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